近頃、というか本当はずっと前からなのですが、児童文学やヤングアダルトに魅かれています。僕が本に求めているのは感動を伴うエンタテインメントであり、たとえば最近芥川賞をとった西村賢太などは純然たる私小説とかなんとか評判ですが、そういう小難しい解釈が必要なものとかは一切無しで、ただ「読書って楽しいな」と感じられるものを今は読みたい。そこで、当時から本当は読みたかったのに周囲を気にして手が出せずにいた(まぁかわいい)これらの本を、少しずつ読んでみたいということで図書館に行ってみたりしています。
都会のトム&ソーヤ (1)/小説:はやみねかおる 挿絵:にしけいこ
そしてずっと読みたかったこのシリーズ。子供向けの文体は思った以上に癖もありましたが、登場人物はみな個性豊かで賑やかです。内人も創也もまだ自己紹介的なものの、下水道ピクニックや生生クイズでの創也謎解き(肝据わりすぎ)など見所は満載で、シリーズ一の名作との評判は確かだと思いました。といってもまだ1しか読んでいないのですけれど……。
ところで僕の中では卓也さんってグラビテーションのKみたいな感じというか(マニアックすぎですねすいません)およそマトモな人には見えないようなお目付け役かと思っていたんです。が、最後の挿絵で登場した人はただのガタイのいい真面目そうな人だったので、ちょっと拍子抜けでした。挿絵といえば西炯子が描いているというのは豪華!あまり漫画を読んだことはないのですが、かなり素敵なイラストばかりでした。