素敵な呪文

感想文

何かいいものを求めてます。それらの所感を投げ込みたいときに使う場所です。
2008年12月にいったん終了。1年後の12月に、コンセプトを改めて再開してみました(過去記事はそのままです)。よろしくどうぞ。
書店員を経て出版社に勤める漫画スキー(特にBL)。
その他頻出ネタとしてはTM NETWORK、90年代ビーイング、ジャニーズなど。
時事ネタも何かどうしても不特定多数に向かって叫びたいような出来事があれば書いています。


愛してる/藤谷陽子

愛してる (ドラコミックス 160)
仕事が生き甲斐の和志にとって、恋人の晴友の存在が、何気ない日常を充実させてくれる。同い年だが性格も立場も全く違う二人が、互いを尊敬し、支え合い、絆を深めていく。そんな時、和志にアメリカ赴任の話が舞い込み……。

 確信。藤谷陽子大好きだわ……!!

 事件の少ない物語をそれらしく穏やかに描くのは簡単だと思うんですが、彼女の漫画はそれをこの上なくドラマティックに見せてくれる気がします。仕事に夢に燃えてる姿を本気で応援するって、そうそうできることではないですよ。二人の間の波風は描かれていないだけで、時には寂しく切なくなる時も、お互いを思って乗り越えてきたんだと思います。
 これタイトルが本当に素晴らしい。あとがきにあるように作者の本意ではなかったのだろうけど(当初は『COLORS』にしたかったそう)、実は題を目にした時からずっと読みたかった。「君を」「だけど」「だって」「ただ」「ずっと」とかまぁ何でもいいですが、これらの装飾は一切なしで『愛してる』、素敵だなぁ。「愛している」でも「I love you」でもダメなんだよね。ともすれば大仰に感じる題名がまさにピッタリな、愛を感じる佳作です。