素敵な呪文

日々の感想文。気が向いた時に書き散らしてます。80・90年代J-POP、7ORDERの話題は頻出。since 2006.3

日々の感想文。気が向いた時に書き散らしてます。
80・90年代J-POP、7ORDERの話題は頻出。
since 2006.3


漫画ナツ100にはじめて参加してみました

 ということで、よなかのとり様が企画なさったナツ100に参加させて頂きました。
 ※ExcelファイルはこちらをクリックしてDLして下さい。
 前書きとしていくつか。今回選出したのは90冊です。最初は120くらいあったのですが…。
 ひとつには、「縛りがない」とはいえ、やはり企画で推薦するのを躊躇した漫画もありました。たとえばここでよく紹介するBL漫画ですが、僕はBLについて「多くの人に読んでほしい」という考えを持っていません。なので、漫画としての出来が素晴らしく、BLに特異性を感じる方でも感動できるだろう作品を数本選びました。
 また、現在連載中のものは極力避けたつもりです。誰もが挙げる著名な作品も、僕がお薦めしなくても誰かがやってくれますのでカットしました(スラダン、幽白、コナンなど)。
 さらに、折角だからと僕の家族にも推薦して頂きました。自分で好きな漫画を紹介する記事を書くことならいつでもできますが、こういう企画でもないとこんなやりとりできませんしね。
 それでは紹介していきましょう。コメントは稚拙で申し訳ないですが、少しでも興味を持ってもらえたら嬉しいです。
☆著者名降順

flat/青桐ナツ

flat (1) (BLADE COMICS)
 平介とあっくんの関わりだけでなく、彼らを取り巻く同級生や大人たちといった、何気ない人間関係が素敵です。

まじっく快斗/青山剛昌

まじっく快斗 ?TREASURED EDITION? 1 (少年サンデーコミックス〔スペシャル〕)
 コナンよりも数倍名作です。ただ近年の読切は完全にコナンの路線でしかなく、非常に残念ですが。最近新装版が出ましたね。

青春攻略本/あきづき空太

青春攻略本 第1巻 (花とゆめCOMICS)
 これはヤバい!高校生は無敵!! 結局、青春って恋と友情に尽きるんでしょうか……。

OL進化論/秋月りす

OL進化論(31) (ワイドKC モーニング)
 多分一番長く読み続けている漫画じゃないかなぁ。4コマ漫画でさえ移り変わる時代に、貴重な存在と思います。

サルヤマっ!/彬聖子

サルヤマっ! 1 (フラワーコミックス)
 相沢とまちゃるの身分差(?)ラブにはきゅんきゅんしますし、アツをはじめとした同級生たちの賑やかさがこれまた青春です。一応、ちゃんとオトナになるところが小学館らしいといえばらしいかな……。

クニミツの政/原作:安童夕馬 漫画:朝基まさし

クニミツの政(1) (講談社漫画文庫)
 安童×朝基コンビではこれが一番おすすめです。

WILD HALF/浅美裕子

Wild half (1) (ジャンプ・コミックス)
 読切で書ききった最終回は感動しました。僕は読んだ漫画を殆どすぐに手放す人間ですが、この最終巻は何度も読み返しています。

賢い犬リリエンタール/葦原大介

賢い犬リリエンタール  1 (ジャンプコミックス)
 とにかくリリエンタールというキャラクタが最高です。続きを求める声が多いようですが、個人的にはこれで十分と思います。

× -ペケ-/新井理恵

×(ペケ) (1) (別コミフラワーコミックス・スペシャル)
 衝撃度は抜群でした。但し、お薦めは1〜5巻のみとさせていただきます。これ以降は体裁が崩壊し、評価できません。

さよならフットボール/新川直司

さよならフットボール(1) (KCデラックス 月刊少年マガジン)
 ワンゲームだけなのにこの高揚感はすごい。絵柄苦手でしたが動きが良かったのですぐハマれました。

カッパの飼い方/石川優吾

カッパの飼い方 (1) (ヤングジャンプ・コミックス)
 カッパのかわいらしさを上回る飼い主達のやりとりのおかしさ。この方の多彩さには驚きますね。

はしたなくて ごめん/石田拓実

はしたなくてごめん 1 (りぼんマスコットコミックス クッキー)
 優等生だって恋します。両方ともいい子なのは珍しいですよね。ゆえにいろいろな「はじめて」に悩み、それがまたかわいい。

サイコドクター楷恭介/原作:亜樹直 漫画:オキモト・シュウ

サイコドクター楷恭介(1) (講談社漫画文庫)
 本家サイコドクターより絵が洗練されています。物語は良くも悪くも亜樹直

さらい屋 五葉/オノ・ナツメ

さらい屋五葉 第1集 (IKKI COMICS)
 人情時代モノが好きな方は是非読んでください。時代劇にこの絵柄すごく合います。

こどものおもちゃ/小花美穂

こどものおもちゃ (1) (りぼんマスコットコミックス (791))
 もはや名作の域。特別編『水の館』『Deep Clear』も併せてどうぞ。

ビリオネアガール/原作:支倉凍砂 漫画:桂明日香

ビリオネアガール(1) (アフタヌーンKC)
 長期化が難しそうな設定……キャラクタはツボを心得ていて、安心して楽しめる漫画。それにしても、たった数分で変動する大金を扱う世界の恐ろしさが解ります。

クレムリン/カレー沢薫

クレムリン(1) (モーニング KC)
 作者の頭が心配になるほど突っ切ったテンポは一度ハマると抜け出せません。

胡桃の中/川唯東子

胡桃の中 (新装版) (ZERO COMICS)
 ギャラリーフェイク白泉社のエッセンスを加えたような感じ。物語はかなり練られており、美術品への興味も持てます。

僕はビートルズ/原作:藤井哲夫 漫画:かわぐちかいじ

僕はビートルズ(5) (モーニング KC)
 開始から随分経つのに失速の気配ゼロ。どんな終焉なのか予想がつきません。

大使閣下の料理人/原作:西村ミツル 漫画:かわすみひろし

大使閣下の料理人 (1) (モーニングKC (631))
 料理漫画の中でも特異な存在感。ほのかな恋模様も絶妙でした。

コングルGood/きむらひろき

コングルGood(上) (fukkan.com)
 この漫画だけは完全主観で全力でお薦めしたいです。今まで読んだ漫画で好きな主人公を挙げるなら、絶対にカカオにします。2巻の中盤から少しずつ変化し、3巻で一気に友情・バトルな少年漫画になります。かろうじて児童向けの空気を生み出していた万方も最終話ではカカオの前に強敵として立ちはだかり、他の幼稚な児童作品と比べて異質なものを感じました。手放したくないですね。昨年ついに上下巻で復刊を果たした児童漫画の傑作。

みかこさん/今日マチ子

みかこさん 1巻 (KCデラックス モーニング)
 もはや無二の魅力。カラーの色遣いは綺麗ですし、ぎゅっとくるオチが毎回素敵。

ニコイチ/金田一蓮十郎

ニコイチ(1) (ヤングガンガンコミックス)
 真琴と須真子(同一人物)のやりとりが最も好きという方、多いんじゃないでしょうか。

未来の記憶 風の行方/国枝彩香

未来の記憶風の行方 (ビーボーイコミックスDX)
 家族の在り方、ゲイの葛藤、大人と子ども、様々なモチーフをきれいにまとめ、コミカルに読める佳作。

昭和元禄落語心中/雲田はるこ

昭和元禄落語心中(1) (KCx)
 雲田はるこは既刊4冊すべて選びたいほど好きですが、まぁまずは最新作ということで……。落語に造詣が深い人も、そうでない人も、きっと楽しめる。昭和に寄った絵柄も実に好印象です。売れてほしい。

ケッコー ケンコウ家族/栗原まもる

ケッコー ケンコウ家族(1) (KC KISS)
 もっとたくさんの人に読んでいただきたい漫画。実践できそうな健康法も興味深いですが、何といっても3巻以降みっちゃんと束木君のラブは必見です。Kissは絵が雑な作家が多いですが、この漫画の太めで整った線は画面的にも好きです。

男の華園 -A10大学男子新体操部-/桑田乃梨子

男の華園―A10大学男子新体操部 (1) (花とゆめCOMICS)
 結末がすごい。基本はゆる〜いラブコメ(と思う)。マンネリ化しそうな所で突如現れた男子新体操界のホープ・テツがやはりMVPでしょう。

あたしンち/けらえいこ

あたしンち (1)
 近年はどうしても質の低下が著しいですが、初期の勢いは最高。あるある系のハシリなんじゃないかと。

坂道のアポロン/小玉ユキ

坂道のアポロン (1) (フラワーコミックス)
 せつない恋、熱きジャズ、懐古的空気…どれをとっても貴重な漫画。

死刑囚042/小手川ゆあ

死刑囚042 (1) (ヤングジャンプ・コミックス)
 これは10作選ぶ企画であっても絶対入れます。どうしてこの漫画を誰も選ばないのか不思議ですね。たった独りの死刑囚のために皆が喜び涙し、042号(田嶋)も、周囲の人びとも、いろいろな感情を取り戻していく人情劇です。中盤少し冗長気味でしたが、最終回は美事。最後の2ページはただただ涙でした。重いテーマや細い絵柄が苦手な人にも是非手にしていただきたい。

1・2の三四郎/小林まこと

1・2の三四郎 (1) (講談社漫画文庫)
 父が選出しました。今の若者が読んでも面白いから、ということでしたがそれは同感です。一作で複数のスポーツを扱うという漫画は後にも先にもこれくらいでしょうし、今やっても三四郎のマネでしかないですもんね。柔道が試合描写や物語において最も優れていると思います。

君の名はスター☆/紺野けい子

君の名はスター☆ (Dariaコミックス)
 男でも読めるBLの決定版としたいです。女役の須藤の立ち振舞いやモノローグ、共感できる野郎は絶対に多いはず。

スマッシュ!/咲香里

スマッシュ!(18)<完> (講談社コミックス)
 真のメインは阿南と美羽のじれったい愛(書きたかっただけ)。熱いバトルにしっかりラブを混ぜています。『ベイビーステップ』と迷ったのですが沢山の方が選ばれるでしょうからこちらにしました。

Heaven? 〜ご苦楽レストラン〜/佐々木倫子

Heaven?―ご苦楽レストラン (1) (ビッグコミックス)
 佐々木倫子のナンバ1作品。どの話も安心すら覚えるおかしみです。主人公(伊賀君)が珍しくしっかり者。

新世紀エヴァンゲリオン/貞本義行

新世紀エヴァンゲリオン (1) (カドカワコミックス・エース)
 未だにアニメは流し見程度で終わっているのですが、圧倒的に漫画の方が面白いです。「四人目の適格者」以降の物語は圧巻。カヲルが多く登場するのもいいですね。カラーの口絵もため息が出るほど美しい。

大阪豆ゴハン/サラ・イイネス

大阪豆ゴハン(1) (講談社漫画文庫)
 似たような漫画を見たことがない。オーサカ人のありのまま、だらだらと流れる会話。それだけなのに笑えてしょうがない。

海の大陸NOA/じゅきあきら

海の大陸NOA 第1巻 (コミックボンボン)
 突然の休載から奇跡の復活を遂げたと思いきや、相次ぐ掲載誌休刊…完結はいつの日か。ギャグの中にさまざまな伏線がちりばめられたファンタジーです。

卒業M/原作:有栖川ケイ 漫画:杉崎ゆきる


 その後の好みを決定づけた大きな漫画。話はどれも思春期の友情・絆を真面目に描いていますが、それがおしつけがましくないのが好きです。エンタテインメント性が最も高いのは3巻でしょうか。

サマーウォーズ/原作:細田守 漫画:杉基イクラ

サマーウォーズ (1) (角川コミックス・エース 245-1)
 原作にない細やかな設定を混ぜつつ、迫力は落ちていません。素晴らしいコミカライズ。表紙が綺麗!

もえタイ/杉基イクラ

もえタイ (アフタヌーンKC)
 いやいややっていたはずが、その魅力に取りつかれていくというスポ根の王道でもあるのですが、デブが主役という設定をしっかり使ったスパーがすごく良かったので。個人的には妹の話は蛇足な感じもしましたが。

らんま1/2/高橋留美子

らんま1/2 (1) (少年サンデーコミックス)
 義兄の選出です。僕はアニメメインだったのですが、好きでしたね。バトルものは苦手なのですが、ところどころに挟まるラブゲーム(?)にもハラハラさせられます。

EVIL HEART/武富智

Evil heart 1 (ヤングジャンプコミックス)
 御託はなしです。とにかく読んでほしい。何度も何度も色んなことにつまづいては確かに成長していく梅の姿はそれだけで輝いています。

我が名は海師/原作:小森陽一 漫画:武村勇治

我が名は海師 1―Master of sea (ビッグコミックス)
 サルベージュものではナンバ1。海自を追われたサルヴァーが相棒だったり、軟弱なボンボンがライバル会社を牛耳っていたり、主人公をめぐる三角関係があったりと、漫画らしい要素を詰め込んで、海の迫力を描ききっています。

もしも願いが/TATSUKI

もしも願いが (マーブルコミックス)
 田舎の情緒に加えて、決して一線を超えない爽やかさがいい。BLってどんなジャンル?と思っている人はまずこういうものを読んでみて下さい。

アイツの大本命/田中鈴木

アイツの大本命 3 (ビーボーイコミックス)
 これもBLなのですが、BLが「女子向けのエロ漫画」ではないことを証明する良作。少なくとも一般誌で明らかにBL層をターゲットにしている趣味の悪い漫画(不特定)より遙かに面白いです。古きよき少年漫画の趣もあります。

GIANT KILLING/ツジトモ

GIANT KILLING(17) (モーニング KC)
 サッカーをスタジアムに観に行きたくなる漫画。

幻影博覧会/冬目景

幻影博覧会 4 (バーズコミックス)
 冬目景といえば、と訊かれたらこれを挙げます。大正の風情がなんともいい。著者得意のオカルトエッセンスもあります。ちょっと最後が尻切れトンボな印象ですが、雰囲気は絶品。

イエスタデイをうたって/冬目景

イエスタデイをうたって (Vol.1) (ヤングジャンプ・コミックスBJ)
 冬目さんの代表作はこれでしょうね。大人と子どもの境目のラブストーリィです。毎巻新キャラが出るのもすごい。ただ早く決着つけてよ!!

ももんち/冬目景

ももんち (ビッグコミックススペシャル)
 冬目作品の最高傑作がこちらと思います。あらゆる描写がきれいで温かい。カラーページの豊富さも本読みとしては嬉しいです。

学園ベビーシッターズ/時計野はり

学園ベビーシッターズ 1 (花とゆめCOMICS)
 ガキンチョがかわいいのはもちろんです。しかし竜一や狼谷、猪又さん、犬井ら学生も負けず劣らず。説教くさくならない物語もいい。

スキエンティア/戸田誠二

スキエンティア (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
 戸田誠二は何を選ぼうか迷いました。じわっとくる感動と、生命を絡めた深みある物語。珠玉の短編集です。

ビーナスは片想い/なかじ有紀

ビーナスは片想い (1) (花とゆめCOMICS)
 姉による選出。僕も好きでした。大した話ではないですが、紗菜と英知が雪の夜に自然とキスしたシーンで一気にハマりました。

花ざかりの君たちへ/中条比紗也

花ざかりの君たちへ (1) (花とゆめCOMICS)
 これも姉。今や知名度だけが先走っていくような漫画ですが。当時、佐野は佐野瑞樹(ジャニーズJr.)をモデルにしていると作者のコメントで読んで、佐野ちゃんに佐野泉を演じるのは絶対に無理だと思いました(笑)。あの頃やるなら原でしょうね。って対象限定コメントになっちゃったよ。

卒業生/中村明日美子

卒業生-春- (EDGE COMIX)
 きれいな漫画。ある程度BLを読み慣れて、いろんな感動が湧くようになったら読むといいと思います。

パフェちっく!/ななじ眺

パフェちっく! 22 (マーガレットコミックス)
 少女漫画では一番心に残った作品です。後半の壱、カッコいいなぁ。学校行事に沿って一年半ほどの時間をゆっくりじっくり描きます。修学旅行の夜の場面は思わず泣いてしまいました。

ひらひらひゅ〜ん/西炯子

ひらひらひゅ〜ん (1) (WINGS COMICS)
 最初部内のキャラクタひとりひとりを取り上げたオムニバスにして、中盤は彼らが弓道に打ち込む力量ある漫画だったのに、最後に思いっきりBLになってしまったのはすごく残念でした。ただ物語はよく出来ていますし、絵柄をクリアすればかなり楽しいです。

Harlem Beat/西山優里子

Harlem beat (29) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (2821巻))
 SLAM DUNKDEAR BOYSが人気を集める中で、バスケ漫画史にしっかりきらめいた名作。ストリートに焦点をあてた漫画は当時あまりありませんでした。好みは分かれるでしょうが僕はストリート編でハマったので思い入れは深いです。それが公式とうまく絡んでくるJ編(24〜26巻)のダーティでスリリングな展開は他のバスケ漫画には見られないでしょう。全編通じたテーマでもある「ヒーロー」を一番描き切れている章もこれじゃないでしょうか。

QBかりん/西山優里子

QBかりん 警視庁特殊SP班(1) (KC KISS)
 特別いい漫画ではないのですが、折角おすすめ漫画を選べる企画なので入れました。『Harlem Beat』を好きになったら是非読んでみて下さい。

ヴァージンハウス/花津ハナヨ

ヴァージンハウス 2 (ビッグコミックス)
 これは2巻だけでもOKです。最後7話がそれまでの垢抜けない話と比較にならないほどいい。26才処女のユキが一念発起して夢だった写真の世界に飛び込んで、出会った年下カメラマン櫻井といい感じになるのですが…あとは探してみてください!

ひまわりっ健一レジェンド〜/東村アキコ

ひまわりっ ~健一レジェンド~(1) (モーニング KC)
 東村は他の漫画も評判がいいので読みましたがすべてこの二番煎じにしか感じませんでした。猿渡主任を超えるテンション、健一2号を超える天然のキャラはちょっと他にいませんでしたし、彼女の漫画でどれを読もうか迷っている方はまずこれにしてください。

ドクシ -読師-/樋口大輔

ドクシー読師ー 1 (バーズコミックス)
 勢いのある絵がまずいい。線は少ないですが怖い場面は怖く描かれており、迫力は申し分なし。これからが楽しみな漫画。

あひるの空/日向武史

あひるの空 (1) (少年マガジンKC)
 ハーレムとは全く逆の、現代的なバスケ漫画。才能のある人はどこにでもいるけれど、誰しもに条件・環境が整っているわけではありません。それらを言い訳にせず戦っているから、応援したくなるのかな。不遜気味なキャラが僕は好きです(行太、ニノなど)。

ハロー張りネズミ/弘兼憲史

ハロー張りネズミ (1) (講談社漫画文庫)
 母の選出です。これは面白いですよ!こういう探偵モノってあまり例がないと思います。弘兼さんの漫画は明らかに30代以上をターゲットにした人間ドラマばかりの印象ですが、これは誰でも読めるはず。コンビニコミックもかなり出ているようです。

私立樋渡高校COMICS/広瀬けいた


 パロディ好きな方は是非。今もパロディは絶望先生などが頑張っていますが、この漫画ほどスレスレを行くものには未だ出会えていません。

愛してる/藤谷陽子

愛してる (ドラコミックス 160)
 こういう関係があったらそれはゆるぎない愛だよな。とにかく題名が最高です。

青空の卵/原作:坂木司 漫画:藤たまき

青空の卵 (1) (ウィングス・コミックス)
 藤たまきさんも本当は複数選びたかったのですが、「BLだから」と今回は見送りました。原作つきではありますがこれはすごくいいコミカライズです。よくこんなに原作にピッタリな漫画化ができたものだと感心しました。鳥井と坂木の不思議な友情が適度な距離感で描かれています。そして季節感をたきしめたモノローグや風景が素敵。

ただいまのうた/ふじもとゆうき

ただいまのうた 1 (花とゆめCOMICS)
 現在連載中のホームドラマではズバ抜けていい。ギャグもキレてるし、なんだか本当にこの兄弟と涙・笑いを共有している気になります。

イカロスの山/塀内夏子

イカロスの山 1 (モーニングKC)
 今回、どの作品を選ぶかで最も悩んだのが塀内夏子です。短命からロングランまでどれも面白い。まずこちらは、他の塀内作品と一線を画するオトナの漫画。過去と現在が交錯するスリリングな人間ドラマです。

明日のない空/塀内夏子

明日のない空 (ビッグコミックス)
 もうひとつはこれ。とりあえずキャラが好き。複雑なドラマもハンドボールのスピード感を支えています。
 塀内さんはどの作品もお薦めです。

大東京ビンボー生活マニュアル/前川つかさ

大東京ビンボー生活マニュアル (1) (講談社まんが文庫)
 何も事件が起こらないのに読めてしまう、というのは驚嘆ですね。我が家の全員が絶賛した漫画はこれくらいと思います。

ソラソラ/槙ようこ

ソラソラ (りぼんマスコットコミックス (1266))
 姉選出。「『愛してるぜベイベ★★』より前から槙ようこが好き。こういう普通になんとなく過ぎていく恋愛モノが好き」だそうです。企画に際して僕も購入して読みましたがかなりいいです。少女漫画はこうであってほしいというような青い青い漫画。

恋のまんなか/松本ミーコハウス

恋のまんなか (ミリオンコミックス 17 Hertz Series 52)
 最終回が素晴らしい。BL漫画は昨年から沢山読みましたが、今のところ最終回のインパクトでこれを超えるものがないです。

ヒビキノBB/ミキマキ

ヒビキノBB―男子校吹奏楽部ライフ
 吹奏楽をやっていた人は特に楽しいはず。ただお願いだから<本編>でBLはやらないで!

俎上の鯉は二度跳ねる/水城せとな

俎上の鯉は二度跳ねる (フラワーコミックスα)
 純情な感情はからぁまわりぃ〜 あいらーびゅさえ言えないでいる マィハアァ〜 っていう漫画です。

GAME OVER/水谷フーカ

Game over
 読み終わった後すぐにもう一度読みたくなる話でした。同時収録の短編もなかなかで、あまり挙がりませんが「けだまのケーキ」が特に好きです。

チュニクチュニカ/水谷フーカ

チュニクチュニカ
 選ぼうか迷ったのですが、やっぱり面白かったので。ジブリの鈴木さんに話を少し広げてもらって是非映画化してほしいです。よろしくお願いします。

バラ餓鬼/壬生ロビン

バラ餓鬼 1巻―土方歳三青春伝 (ヤングジャンプコミックス)
 壬生ロビンはいい作家なのに全然注目されないなぁ。本編も実力がいかんなく発揮されている力作なのですが、「仇討ち」や「リィナと五平」といった初期の短編が各巻に収録されていて、これが実にいい。最近『アンダードッグ』などもありましたがこの人にはやっぱり時代劇を描いてほしい。

東京ラストチカ/みよしふるまち

東京ラストチカ(1) (アヴァルスコミックス)
 せつない純愛。お互いを好きになるまでをもう少し描いてもよかったかなと思いますが、ラストを読むと何も言う気になれませんね。身分違いの恋の決定版です。

硬派銀次郎/本宮ひろ志

硬派銀次郎―本宮ひろ志傑作選 (1) (集英社文庫―コミック版)
 父の選出。本宮と弘兼さんは両親の影響で幼いころから読んでいますので1本ずつ入れたかったです。別の人が当時描きそうな漫画を本宮が描いた、という点でも銀次郎は無二じゃないかなぁ。

キララの星/森永あい

キララの星(1) (講談社コミックス別冊フレンド)
 星君あっての漫画。彼の美貌ゆえの受難に次ぐ受難にとにかく笑ってほしい。

アイスエイジ/もんでんあきこ

アイスエイジ 1 (クイーンズコミックス)
 様々なテーマを重層的に織り込んでおり、読みごたえはあります。好き嫌いは別として、力作ではないでしょうか。

ギミック!/原作:金成陽三郎 漫画:薮口黒子

ギミック! 1 (ヤングジャンプコミックス)
 オリジナリティあるいいマンガなのにどうして誰も挙げないんでしょう。最初は地味に見えてしまう登場人物がみな個性的に描かれていくし、中盤で展開される公平の過去、SFX選手権など、最後まで飽きさせない構成は、さすが金田一を創っただけあります。

軒猿/薮口黒子

軒猿 5 (ヤングジャンプコミックス)
 ギミックが面白かったので期待していたら、それをどんどん上回るスピード感と物語に、この人は本物だと感じました。どこでもいいので続きを描いて下さい。にっくき休刊!

金魚屋古書店/芳崎せいむ

金魚屋古書店 1 (IKKI COMICS)
 漫画好きならやっぱり選びたいですね。そもそもこういう企画が毎年のように行われることが、この漫画でも常に語られる「漫画の素晴らしさ」を体現していると思います。

水の色 銀の月/吉田基已

水の色 銀の月(1) (モーニング KC)
 年齢がバラバラな若者の、どこへも行けない微妙な感情を繊細に取り上げ、馴染みやすいタッチで見せます。初期の絵のクドさも、月海メインの新章になるとライトになります。現在一部キャストの過去編『夏の前日』が連載中ですが、個人的にはこの頃みたいな小編をもっと描いてもらいたいです。

きのう何食べた?/よしながふみ

きのう何食べた?(1) (モーニング KC)
 『1限目はやる気の民法』もよかったのですが、あちらはレーベルがBLのため、こちらにしました。それ以上にこの漫画は料理のシーンが本当に丁寧ですね。これまで読んだどの料理モノも敵いません。この影響で弁当を作るようになりました。

ましろのおと/羅川真里茂

ましろのおと(1) (講談社コミックス月刊マガジン)
 物語はこれからだと思いますが、すでに名作のスタートを予感させる発進でした。

ニューヨーク・ニューヨーク/羅川真里茂

ニューヨーク・ニューヨーク (1) (白泉社文庫)
 羅川さんもやはり迷いました。敢えてこれを選んだのは、この漫画が現在確立したジャンルとしてのBLとは全く違うところにあることを知ってほしいからです。僕は文庫版で読みました。2巻の手に汗握る急展開はさながらハリウッド映画のようです。

IS 〜男でも女でもない性〜/六花チヨ

IS(10) (KC KISS)
 一番泣いた漫画かもしれません。人の素直さも醜さも温かく描いているのはすごいです(汚いものを汚く描くのは簡単です)。ドラマ化もしましたが(勿論見ていません)大事なことは全て漫画で伝えきれていますので、是非。文庫化したら集めるつもりです。

ロッキン・ラヂヲ/和田ラヂヲ

 えー、これはもうネタ勝負です。ただ和田ラヂヲが好き。この漫画を読めばあなたもきっとプリンスが好きになる。