素敵な呪文

日々の感想文。気が向いた時に書き散らしてます。80・90年代J-POP、7ORDERの話題は頻出。since 2006.3

日々の感想文。気が向いた時に書き散らしてます。
80・90年代J-POP、7ORDERの話題は頻出。
since 2006.3


富嶽百景

 どうしたことか、サンデー作品が今アツい。昨年のベストを見ても、上位5作中2作がサンデーでした。雑誌を読んだことは一度も無く、作品としてもマトモに読んだのはらんま、快斗、コナンくらいなのですが……。しかも、店頭や読書メータで気になったものをよく見たらサンデーだった、ということが多いのに驚きます。兎に角いま僕の胸にガツンときた(ELT)作品群、それぞれ読み始めたばかりなので、簡単に。

BUYUDEN/満田拓也

BUYUDEN 1 (少年サンデーコミックス)
何をやっても抜群、完璧王子の武勇(たけ・いさむ)は、転入生・萌花を自分の彼女にしようと目論み接触するが、ボクシングに懸ける萌花の姿を見ては幻滅していた。しかし、ある事件がきっかけで萌花の存在が頭から離れなくなり……。
 やっぱり王道は楽しいですね。『MAJOR』は知った時もう手がつけられないほど巻数が進んでいたので(笑)、今回は読めるだろうと…主人公の勇ははっきり言ってウザキャラですが、これをズバッと切って捨てる萌花がカッコいい。女子でも精神がイケメンです。

ARAGO/新井隆広

ARAGO 1 ロンドン市警特殊犯罪捜査官 (少年サンデーコミックス)
不可解な殺人事件が多発していたロンドン市街で、双子のアラゴとユアンは邂逅を果たす。性格も立場もまったく異なる二人だったが、一連の事件に対してある確信を持っていた。自分達の両親を殺害したあの怪物“パッチマン”の仕業であると。
 古きよき少年漫画の風体で、読んでいて安心できるというか。アラゴが魔物たちと会話するようになってからより面白くなったと思います。ところどころ入り込むお色気が不要ですが。ともかく正真正銘のバトルもの。舞台を置き換えたぬ〜べ〜みたいな気もします。

はじめてのあく/藤木俊

はじめてのあく 1 (少年サンデーコミックス)
キョーコはごくフツーの高校1年生。ところがある日一緒に暮らすことになったイトコたちは悪の組織を生業としていた曲者だった!「お前の体を改造してやる!」と迫る自称悪の科学者・ジローの、一般常識を斜め上に行く言動に振り回される毎日…どうなる同居生活!?
 いやぁ、これはもうどストライク。こういうアホな漫画大好きです。キョーコのファンクラブはちょっとやりすぎ感もありましたが、間にジローが入ることでそのウザさを中和しています。せめてキョーコがもうちょっとかわいければ(笑)。最近バトル化していたみたいですが、それまで2年近くもこういったまったりムードでアホーなことをやっていたノリは本物です。何も考えずに楽しめる。

リンドバーグ/アントンシク

リンドバーグ 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)
天空都市エルドゥラでは王の権威誇示のために“飛翔”が禁じられていた。少年ニットは、突然空から墜ちてきた謎の男・シャークの導きで、外の世界への冒険に旅立つ。リンドバーグと呼ばれる飛行獣のプラモを相棒に、未だ見ぬ空へ飛び出したニットを待つものとは…。
 アドベンチャーにバトルと苦手要素天湖森夜(あーみん)なはずなのに、すごいこれは!どんどん面白くなります。最初はラピュタだなぁくらいでしたが、徐々に明かされるプラモの実態、シャークの過去など、ドキドキさせてくれる良質な漫画です。ニットの成長についてもキリオ(ライバル?)の登場で面白くなりそう。リンドバーグたちもだんだん覚えてきました。コメットかわいい……。
 なにより絵がべらぼうに上手いです。ちょっと前、この漫画が気になったときは絵柄で敬遠してしまったのですが、今手にしてみたら全く問題ありませんでした。「許容範囲が拡がる」というのは大事なんですね。とにかく、続き読みたい病間違いなしの傑作。