最近、ものまね映像にハマっていました。西尾夕紀、青木隆治、山寺宏一あたりのめちゃウマ系と有吉(笑)。いやホントに似すぎ。本当に似ていると感動すらしますね。
さて、今日は1ヶ月かけてじんわりと感動を味わった漫画を紹介します。
IS 〜男でも女でもない性〜/六花チヨ
講談社漫画賞の時から、いつか完結したら読みたいとずっと思っていました。名作ですね!絶対に日本人全員が読むべきです。
とにかく主人公・春が素晴らしい。何度も体と心に迷いながら懸命に生きる姿はそれだけで輝いています。また、周囲で春を支える人たち・春に支えられる人たちもそれぞれ弱さや脆さを抱えていますが、これは漫画に都合のいい展開ではなく、本当に自分たちが見て見ぬふりをしている日常なのだと思います。差別や偏見を抽象化せずありのままに描き出したことにも作者の強い意志を感じますし、この作品が評価される理由が読めば解ります。
キャラの話を。春は勿論ですが、脇キャラでは陽子さん、元木、寧々が特に良かったですね。
春の自信はすべて陽子さんあってのもの。美和子もよっちゃんも言っていましたが本当にステキな人でした。
元木は単純男ですが、春と同じ夢を追いかけ、成人しても春をかけがえない存在と思って自分を変えていこうとする。伊吹とは違い、学校でもケーキ屋でも、春が悪口のど真ん中にいたときに男友達として常に春の傍に居続けた彼は凄いと思います。
寧々は不思議と最初から好きでした。伊吹の彼女という立場は複雑ですがいい子なんだろうなと思いましたし、実際伊吹ではなく春の方に影響を受けていく姿が気持ちよかった。花男の滋みたいでしたね。
宇佐美とかマクソンとか伊吹の父とか、最後までもう少ししっかり絡めてほしかったキャラもいました。
そして伊吹。彼はまぁ、リアルな男子の姿かなと思いました。本当にそれだけ。何度も嫌いになりかけましたけど(笑)、最後は幸せになれてよかったです。
難しいテーマを扱っているだけに正直、感想を書くのを迷ったのですが、「あぁ、いい漫画だなぁ」と思ったのでやっぱり書きました。実際にインターセクシャルをカミングアウトする人が身近にいたら、差別しないとかいう綺麗ごとは一切ナシで「ISって漫画を読んでね、すごく感動したんだ」って素直に言おうと思います。