並べるとすごいですねこの表紙……。
ぶっきらぼうなヤクザ・深見とピアニスト・祐介のBL…ではないな。これはBLとは少し趣が異なるように思います。祐介はゲイですが、深見はヤクザ屋さんまっしぐらで、はじめて二人がセックスするのも薬の作用というとんでもない展開です。さらには別のシマの絹川が狡猾なオヤジでして、深見を陵辱(うわ初めて使った。BL界隈ではよく聞きますが)したりもうキラキラ感とか一切ない男くさい漫画です。が、ゲイ漫画とどうしても言えないのは、祐介の一途さや随所に効いたギャグのおかげではないかと。
中でも最も活躍したのは深見の目付役とも言える工藤。ラストも何か工藤が全て持っていった感がありますし、以前読んだ『青春の病は』収録の番外編は工藤のその後を描いており、今回はじめて読みました。深見の天然加減、祐介の向こう見ず加減、絹川の強かさ全てについていったこの男スゴいです。
さて、この方は絵でだいぶ好みが分かれると思いますが、あとがきの素晴らしさを知ればきっと一気に虜になるでしょう。落書き? これ(笑)。