先日シングルもリリースされた椎名が昨年、初めてソロ名義で出したミニアルバムです。6月に出た1stに先駆けて予習のために買ったのですが、なかなか聴けていませんでした。
中身ですが、もうPOPSが嫌いな人が聴いてはいけないくらいPOPSで埋め尽くされています。全体的にはSURFACEと何も変わらないスタンスで、バックを固めるメンバもギタリスト以外はほぼお馴染みでした。「愛のファイア!」「ガブッ!」「可能性は無きにしもあらず」などは特にSURFACE後期の流れをそのまま汲んだような楽曲です。その中でも「取り調べマイセルフ」は秀逸。SURFACEでは出し尽くせなかったであろうPOPSへのこだわりがこの曲にはあります。
通販限定ではありますが、椎名のヘタクソな字で書かれたメッセージなど、なかなかニクい演出がパッケージ全体に施されており、持っていて損はない1枚でしょう。
ただ、SURFACEデビューから3年間程の楽曲のインパクトを超えるような鮮烈さは今回もありませんでした。良質なものを作ってくれるのでずっと聴いてはいますが、SONYを離れ、自由に出来る今だからこそ、永谷なんかぎゃふんと言わせるようなハジケた曲を聴かせてほしいものです。