この方の漫画、1シーンごとにしっかり起承転結があり、「えっ何それ!??」みたいなことがありません。つまりすごく読みやすい。絵もオタクっぽくないし、もっと有名になっていいと思うんだけどなぁ。
僕は短編集だと大抵、大勢が支持するものとは別の短編を好きになることが多いのですが、今回は大人気のツンデレ生徒会長話にまんまとやられてしまいました。英和と杉本の関係もいいのですが、奥井・戸丸・三園といった脇役の3人も気になりました。それぞれスタンスは違えど、あの変わり者の英和を慕ってやまない。彼が完璧なのではなく、いろんな人の愛情があるからこそ彼の栄光があるのだなと、ラストで感じました。この話がこの台詞で終わるって、ある意味セオリー違反っていうかキラーパスじゃないかなぁ。
表題作はご近所&幼馴染もの。他にも同室寮生、フリータ×リーマンの一目惚れの恋など、定番を爽やかに読ませてくれて満足でした。次の単行本が待ち遠しい!