素敵な呪文

感想文

何かいいものを求めてます。それらの所感を投げ込みたいときに使う場所です。
2008年12月にいったん終了。1年後の12月に、コンセプトを改めて再開してみました(過去記事はそのままです)。よろしくどうぞ。
書店員を経て出版社に勤める漫画スキー(特にBL)。
その他頻出ネタとしてはTM NETWORK、90年代ビーイング、ジャニーズなど。
時事ネタも何かどうしても不特定多数に向かって叫びたいような出来事があれば書いています。


サイド・シート

 金欠対策に、久しぶりに弁当持参で仕事行ってます。この決意に呼応するかのように職場に電子レンジがやってきました。温かいご飯を食べられることこそ喜び。弁当男子とか磨きのかかった草食とか家族に揶揄されてもめげずにレパートリィ増やしていきますぞよ。

ラ・プティット・ファデット/しかくの

ラ・プティット・ファデット La Petite Fadette
とあるフランスの田舎町で仲睦まじく育った双子のシルヴィネとランドリーは、どちらかが奉公に出ることを迫られる。何をするにも一緒だった二人の運命を変えてしまうのはそんな環境ではなく、町で魔女と謳われるひとりの少女だった。
 まず絵がべらぼうに上手い。『爺さんと僕の事件帖』は大好きでしたが、何倍も画力は上がっています。
 2回読んだのですが正直まだよく解らないし、枠組みとしてもれっきとしたミステリですのでじっくり読み込む必要があり、難しいです。が、ファデットの隠れた純粋さに一途に惹かれるランドリーの恋の方が、この漫画のイメージを決定づけていると言っていい。それほどにファデットがキラキラしています。対照的にシルヴィネの憎嫉が異常に重いのでその印象が強調されている気がしました。結末に納得がいかなければまた最初から読みたくなるというループ。いい漫画です。

夏の名残りのばら/藤たまき

夏の名残りのばら (キャラコミックス)
ヴァイオリン工を志すデータはある夏、河辺でガルネリを弾く少年ルースの音色に魅せられた。親友となった二人は音楽院に入学するが、天才的な演奏技術を持つルースの環境が劇的に変わりはじめる。
 キャラコミックスなのに内容はBLではありませんでした。が、それが素晴らしい!BLでしょと決めつけて敬遠する漫画読みがいたら是非手に取ってほしいです。先に言いますが、最後の最後まで友情一本のお話です。藤さんの漫画では“生い立ちは複雑だが子どものように純粋無垢な少年”がよく登場しますよね。時おりバカと紙一重な言動も混ぜつつ、それでもムカつかないのは、少年が情を得て大人になっていく様を描こうとしているからだと思います。
 この方の漫画でもうひとつ好きなのは、脇役が沢山登場する点です。BLだろうと女の子や老人もバンバン出ますし、どの人も物語を進める上で欠かせない役割。これだけ魅力ある脇を揃えて一冊で終わらせるのも勿体無いなぁ。