素敵な呪文

日々の感想文。気が向いた時に書き散らしてます。80・90年代J-POP、7ORDERの話題は頻出。since 2006.3

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80・90年代J-POP、7ORDERの話題は頻出。
since 2006.3


バーローから私が選ぶ!

 最近知り合う人と名探偵コナンの話になることが多く、懐かしいです。大体「どの事件が一番好きですか?」(なんか不謹慎な質問ですね)という会話になり、相手は返答に窮するので、僕の方からアレとかソレとかと矢継ぎ早に挙げていくと「あぁ、知ってる!」と盛り上がります。
 26巻で読むのをやめた僕は、店頭で新刊を見かけるたびに引き際を見失っている作品だなぁと思ってしまうのですが、過去あれだけ読み返した漫画もなかなかありません。
 ということで、僕が特に好きなエピソードを5本選んでみます。対象限定ネタですみません。

FILE.1:ジェットコースター殺人事件(1巻)

 これは本当に外せません。素人目には明らかに不可能な犯罪なのに無理やり「体操選手だから」とこじつけて推理を展開するキレキレの新一もさることながら、頁をめくった瞬間に首がぶっとんで血がブシャーですもん。幼心に大衝撃でした。画面的に何をやっているのかよくわからなかったシーンもアニメで判明したし、この1話は今でも鮮烈です。
 これに続いてコナンがボコボコにされる誘拐事件、沖野ヨーコ事件も大好きなのですが、1巻から3本も選ぶわけにいかないので…1巻は傑作です。今更コナンに手を出すのも…、と躊躇している方はこれさえ読めば絶対にハマれます。

FILE.2:木村達也殺害事件(5巻)

 初期では大好きな1本。真相に気付いたコナンが「なんて悲しい事件なんだ…」とモノローグで呟きます。さらにコナンが新一の名で謎解きをする珍しさもあります。またこの話は前章(映研同窓会事件)と後章(コナン監禁事件)としっかりリンクする構成となっていてキレイです。
 当時理解できなかったのが、元バンドリーダの店長。そこまで達也の気持ちを知っておいて何故黙っているんだろう、なんて薄情な人なんだと思いました。まぁ、大人になればいろいろですよね(?)。

FILE.3:血塗られた花嫁(8巻)

 レモンティーの話です、と書いたほうが判りやすいくらい印象的。コナンにも幾つかのせつない物語がありますが特に好きです。台詞の多さで有名なコナンで僕がはじめて「うわぁ字が多い」と感じたのはこの回の謎解きでした。姉もこの話が一番好きと言います。最近こういう温かくまとまる話ってあるのかな。

FILE.4:象牙の塔(20〜21巻)

 少年探偵団は何を選ぼうか迷ったのですが、コナン不在でスリリングな展開を見せるこの話を敢えて選ぼうと思います。いつも探偵団は遊びの延長で事件に巻き込まれる(「探偵団」自体が遊びのようなものですし)のに、この回ははじめから不気味な館を舞台にし、暗号も結局出番の無かったコナンがちゃちゃーっと解いてしまうため、場面は危険の連続で全く飽きませんでした。徐々に登場人物が減っていくのも最初の幽霊屋敷(2巻)を彷彿とさせます。幽霊屋敷に見るごとく、初期は犯罪を残虐に描かないというか、人間関係がこじれて奇妙な環境を作ってしまったというような人情モノの印象もありますが、今となっては殺人自体がパフォーマンスになってしまい、残念です。
 話がそれましたが、この話で最も活躍したのは光彦でしょう。灰原が冷静なのは当たり前です。

FILE.5:新一2度目の復活(25〜26巻)

 そして僕がコナンを読まなくなった決定打が、少年探偵団の鍾乳洞〜学園祭での新一登場に至る物語でした。これは本当に面白かった。名探偵コナンのハイライトだと思います。これも光彦が活躍していますね。後半は服部も登場してバカやってくれます。何よりも10巻の時(「そいつはちがうな…」)とは違い、新一が学校へ!……この人、何日学校休んでいるんでしょう。
 新一は元の姿で告白するためムーディ勝山な高級レストランに蘭を招待します。が、お約束通りコナンに逆戻りするんですね。まぁ実にお約束ではあるんですけれど、僕はここで力尽きました。「またかよ」っていうね。しかもその後の話がめっちゃくちゃつまらなかった。確かポケベルでどうこうする話だったのですがいまどきポケベルって何、と愕然とし、しかも仰々しく展開しておきながらなんじゃこりゃ!?というようなオチで、コナン史上最も下等な話という印象でした。この振り戻しで一気に冷めたんですね。
 
 とか何とか書きながら、思い出すとやっぱり面白かったなと思います。手元に本が無いにもかかわらずこれだけつらつら書けるというのは好きだったからですね。絵柄もかなり変わったようなのでちょっと心配ですが、最終巻だけは買おうと昔から決めています。早く出ないかな(笑)。