素敵な呪文

日々の感想文。気が向いた時に書き散らしてます。80・90年代J-POP、7ORDERの話題は頻出。since 2006.3

日々の感想文。気が向いた時に書き散らしてます。
80・90年代J-POP、7ORDERの話題は頻出。
since 2006.3


恋のまんなか/松本ミーコハウス

恋のまんなか (ミリオンコミックス 17 Hertz Series 52)
 受攻のキャラクタ、絵柄など苦手な要素がてんこもりだったのに気付けばどんどん読み進めていました。身体の関係が先に来るカップルの漫画でしたが、そういうHシーンも含めて無駄なエピソードは何ひとつなかったし、間の取り方が大へん巧く、ハードな場面があっても読んでいて辛くなりません。
 松原も一ノ瀬も、家庭環境ゆえに何かを求めたことがなかった分、互いを思う心が倒錯しかけていましたが、それが純粋に変化していくのに「ひと夏の逃避行」は重要なエッセンスとなっていました。これが実は一番よかった。単なるイベントではなく必要な事件として描かれていましたから。
 いやぁこれ、本当に素晴らしい。結末は泣けますし、書き下ろしの後日談で二人の居場所が出来上がっていたことには拍手さえしたくなりました。誰からも心配されなかった二人を見守る存在が描かれていたのも好印象です。食わず嫌いはいけませんね!とにかく読めてよかったです!